STORY
どういう環境で暮らしたいのか、を大切に考えられたS様ご夫婦。物件探しをされる中で新築も検討されましたが、数軒の内覧ののち、落ち着いた雰囲気の木造中古戸建てを購入されました。
「壁式構造」の為、大幅に間取りを変えることができなかったのですが、ゆとりのある空間を最大限に活かしたプランニングに。多趣味の旦那様の作業スペースを確保し、奥様の家事が楽になるような動線を意識したLDKをご提案しました。インテリアは奥様が拘られたターコイズブルーのキッチンタイルを基調に素材や色合いを選び、飽きのこないシンプルな空間に仕上がりました。
今回の施工事例では、住宅メーカー施工の“壁構造”である点が、設計上の大きな技術的課題となりました。
物件購入前の内覧段階で「この住宅は壁構造である」という構造的特性を把握していたため、その後の設計時には、構造耐力壁をできるだけ維持しながら間取りを検討することが可能でした。
壁構造は、壁そのものが建物の強度を支える重要な要素であるため、自由に壁を動かせない制約があります。しかしこの制約の中で、
- 家族が自然と集まるリビング空間
- プライベートを確保しつつつながりを感じる居室配置
など、暮らしの満足につながる空間づくりを実現しています。
このように、“構造を知ったうえでデザインを考える”アプローチが、私どものリノベーション設計の根幹にあります。